脳内のドパミン




難病、パーキンソン病とは

脳から出す運動指令の伝達が筋肉にうまく伝わらずスムーズな動作ができなくなる病気です。

50~60歳からの発症が多く1000人に1人がかかるとされる高齢者に多い病気です。

脳内のドパミンと呼ばれる体を動かす機能を調節する働きをもつ神経伝達物質が減ることで運動の情報が伝わらず、様々な症状が出てきます。

パーキンソン病の初期症状

パーキンソン病の初期症状、手の震え

初期症状として、手の小刻みな震えがあります。

何もしていない自然な状態の時に震えますが、箸を持ったり字を書く等の作業をする時には止まっています。

そのため、初期の段階では日常生活への影響はあまり感じません。

ただ、無意識に手が震えるため、人目を気にしがちになります。

パーキンソン病の診断

手足の震える症状が起きると病院での診察を受けますが、手足の震えるパーキンソン病に似た病気は他にもあるため、検査入院をして薬の影響や血管障害、骨と神経が関係する神経外科など、疑われる病気の除去確認が行われます。

パーキンソン病そのものが判る検査はなく、他の病気でない場合にパーキンソン病が疑われます。

パーキンソン病が疑われた場合に経過観察として薬による治療が始まります。

医師からの明確なパーキンソン病認定はありません。

未だ病気のメカニズムが解明されていない難病だと痛感させられます。




服薬治療

薬による治療で症状が改善されればパーキンソン病と診断されます。

ただ、症状を和らげるだけで根本的な解決ではないため、症状の進行が進んだ場合の薬の効果が弱まるのを恐れ初期症状では服薬治療を自己判断に委ねられます。

症状の進行はゆっくりなので新たな薬の開発に期待して服薬治療を続けています。

ただ、薬の費用が高くつき、症状を和らげるだけの治療費としては辛いところです。

難病とは

現時点で治療が難しいとされる病気の総称ですが、メカニズムの解明によって不治の病から治療法が確立された病気も多くあります。

iPS細胞研究への期待

人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使ったパーキンソン病治療の実用化に向けた臨床研究発表はパーキンソン病患者や家族にとって生きる勇気と希望を与えてくれる出来事です。

症状の進行を防げない服薬治療も近い将来必要なくなるかもしれません。

山中教授のiPS細胞研究発表以来、世界的にiPS細胞研究が行われ、再生医療や、あらゆる難病の解明が飛躍的に進む事に多くの患者が期待し、待ち続けています。

今後の研究発表や実用化に向けた臨床研究成果に大いに期待しながら注視して行きたいです。

最後に

中高年世代になると、健康管理に気を配っていても、あらゆる病気のリスクは否定できません。

もし、取り返しのつかない病気になったとしても、悔やんで落ち込むより前向きに病気と向き合える人生でありたいと常々想っています。