幼児期の子供は、好奇心の塊りで、落ち着きがないのはあたりまえですが、落ち着きのない子供が動き回るにはその子供なりの原因があります。
お母さんが、子供の様子から原因を理解して対処してあげるのが最善です。
落ち着きのない子供の原因と対処
子供は、赤ちゃんからミルク離れ、1歳前後のイヤイヤ期、2歳~3歳前後のおむつ離れや言葉覚え等、成長過程では頭で理解する事が沢山あります。
落ち着きのない子供の行動も成長過程での頭で理解できる前のアンバランスな行動と言えます。
落ち着きがないと言っても、元気な子供にありがちな成長過程でのアンバランスな行動や脳の機能障害による行動まで様々ですが、子供の行動から原因を見極め、適切な対処をする事が大切になります。
好奇心旺盛で何にでも興味がある
脳の発達が未熟な成長期の子供は、目にしたもの全てが珍しく、興味を示します。
触れば熱い物や痛い物、危険な事にも怖いもの知らずで興味を示し、動き回ります。
楽しくて興味津々なのです。
危ない事を制止させると、感情をコントロールできず、かんしゃくを起こしてみたり、言うことも聞かずに興味のある事へ手を伸ばしてしまうので、落ち着きがない子と思われがちなのです。
よく考えれば、脳細胞が活発に働き、知的な興味に溢れている証拠です。
怒鳴ったり叱りつけるのではなく、経験から学ぶ事だらけですので、優しく見守ってあげて下さい。
遊びが楽しく、欲求をコントロールできない
遊び盛りの子供には、エネルギーが満ち溢れています。
エネルギーの発散が遊びでもありますが、食事や団らんの途中でもおもちゃや遊び道具が目に入れば、自然と体が動き出すのです。
食事の時には食事に集中できる環境や雰囲気作りが大事です。
食事の前におもちゃを片付けたり、テレビを見ながら食べない等の工夫が大切です。
欲求をコントロールできない場合は生活環境から見直してみて下さい。
思い通りにしたい
自分の思い通りにならないと、暴れてみたり、かんしゃくを起こす子供がいます。
うるさいと怒鳴りつけたり、思いを抑えつけても解決にはなりません。
子供の自我や自立心が芽生え始めた証なのです。
気持ちを別の事に上手くそらし、興味を変えてあげるのも対処の一つになります。
ストレス
小さい子供にも、子どもなりのストレスが溜まっています。
家庭内で、危ないからヤメなさい!とか、ダメ!向こうで遊びなさい!等と言われ、思い通りにならない事や、保育園や幼稚園での集団行動ではストレスが溜まる一方です。
ストレスの発散方法が分からない子供は泣いたり、大声を出したり、暴れる事でストレスを発散しているとも考えられます。
子供と向き合って、落ち着いた状態で、子供の話をしっかり聞いてあげ、優しくアドバイスをしてあげて下さい!
寂しい、もっとかまって欲しい
家庭の事情で、お母さんと何時も一緒にいる事ができない子供には、寂しい思いや、かまって欲しい思いが溜まっています。
一緒の時には、もっとかまって欲しかったり、こっちを向いてよとばかりに、気を引くために暴れたり、問題行動を起こす場合があります。
お母さんからの愛情不足は子供の将来に大きく関わってきます。
一緒にいる時にはしっかりと抱きしめてやって下さい。
抱きしめるだけでも、愛情は伝わるものなのです。
ADHD(多動症)かも知れない
幼児期の頃には落ち着きがなかった子供でも、家庭や社会生活のルールが理解できる頃には落ち着きを取り戻す場合が殆んどですが、まれに小学校に通いだしてからも喧嘩が絶えなかったり、授業中に騒いだりと、何かと問題行動を起こし、学校から連絡が入る子供がいます。
ADHDは日本では注意欠陥・多動性障害と訳され、略して多動症と呼ばれています。
脳の機能不全によって起こる発達障害の一つです。
障害の現れ方は「不注意」「多動性」「衝動性」の3つに分けられます。
症状には個人差があり、不注意が強い子供や、多動性が強い子供などと様々です。
一般的に落ち着きのない子供はADHD(多動症)の様に思われがちですが、決してそうではありません。
殆どが成長過程でのアンバランスな行動であり、自然と落ち着くものなのです。
最後に
子供が少しでも早く落ち着いた状態になるには、家庭環境の充実とお母さんを始め、家族の理解が欠かせません。
子供の話を笑顔で聞いてあげられるお母さんであって下さい!