メタボ




特定健診・特定保健指導(とくていけんしん・とくていほけんしどう)とは、2008年4月より始まった40歳~74歳までの公的医療保険加入者全員を対象とした保健制度である。正式には「特定健康診査・特定保健指導」という。一般には「メタボ健診」といわれており、健診の項目は平成19年厚生労働省令第157号第1条に規定されている。以下、本項では断りのない限り、「特定健診・特定保健指導」を「メタボ健診」と記載する。

 

メタボとは

メタボリックシンドローム略してメタボとは内臓脂肪症候群とも呼び、
内蔵の周囲に脂肪がたまる内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高脂血症、高血圧の中から二つ以上を合併している状態を呼び、肥満の人、全てを表すものではありません。

内臓脂肪型肥満

お腹だけが出てウエスト周りが太い体型で中年男性に多く、閉経後の女性にも見られます。

細身の体型でもお腹だけが出ていれば、内蔵の周囲に脂肪が溜まっている恐れがあります。

内臓脂肪はエネルギーになるので大切な脂肪ですが、増えすぎると、体内のバランスが乱れ、高血圧や高血糖を起こしやすくなり、中性脂肪として血液中に多く出て脂質異常を起こします。

ひとつの症状は軽めでも、危険因子が重なると動脈硬化を起こしやすく、脳卒中や心臓病のリスクが高まります。

皮下脂肪型肥満

主に下半身、下腹部や腰、お尻、太ももの皮下部分に脂肪が付く肥満で、年代を問わず特に女性に多く見られます。

皮下脂肪はエネルギーを溜め、体温を保ったり、内臓を保護する役目があります。




メタボ健診の内容

特定健診の対象者が本人(被保険者)とその扶養家族も含む事から、家族ぐるみで健診が受けられ、生活習慣を家族全体で見直す事が生活習慣病の予防につながります。

BMI

BMI(ボディマスインデックス)とは肥満度を数値で表す指標です。

BMI=体重(Kg)÷身長(m)×身長(m)で表しBMIが25未満が正常、25を超えれば危険信号です。

メタボ健診では身長、体重、腹囲を測定します。

腹囲(おへそ周り)は
A:男性が85cm以上、女性が90cm以上がリスク判定になります。
B:それ以下でもBMIが25以上であればリスク判定されます。

(1)採血による血糖値

空腹時血糖値が100mg/dl以上、またはHbA1cが5.2%以上がリスク判定されます。

(2)採血による脂質

中性脂肪150mg/dl以上、またはHDLコレステロール40mg/dl未満がリスク判定されます。

(3)血圧測定

血圧が収縮期血圧130mmHg以上、または拡張期血圧85mmHg以上がリスク判定されます。

(4)質問票

質問票により喫煙の有無を確認して喫煙歴ありでリスク判定されます。

 

特定保健指導

健診結果により保健指導のレベル分けがされます。

レベル分けで動機づけ支援になった場合は医師らが本人と共に改善計画を作り6ヶ月後に評価します。

積極的支援になった場合は本人の行動計画実施を継続的に指導し、6ヶ月後に評価します。

A:腹囲が男性が85cm以上、女性が90cm以上

(1)~(4)のリスク判定
積極的支援レベル  2以上の対象者
動機づけ支援レベル 1の対象者
情報提供レベル   0の対象者

B:腹囲がそれ以下でもBMIが25以上

積極的支援レベル  3以上の対象者
動機づけ支援レベル 1又は2の対象者
情報提供レベル   0の対象者

 

メタボに代表される生活習慣病は、本人の感覚で、痛み等の症状が伴わないので見過ごされがちですが、定期的に健診を受け、過去のデーターと比較しながら自分の健康維持に努めましょう!