冬の間はバラも活動を休止して休眠中ですが、2月の後半になると根から活動し始めます。
2月の中旬に遅ればせながら数年ぶりの大がかりな庭植えバラの寒肥作業と毎年行う鉢植えバラの植え替え作業を行いました。
庭植えバラの寒肥作業
庭植えバラに寒肥を施する作業は、今年1年間元気に育ち、綺麗な花を沢山咲かせる為に、バラが休眠中の大切な作業です。
とは言え、寒風が吹いたり、手足が冷える時期に防寒着を着て行うのは辛く体調を崩しかねません。
穏やかな日に恵まれた2月中旬に、ようやく重い腰を上げ、意を決して大がかりに寒肥作業を行いました。
寒肥を施する前に、バラの株元や周囲にある落ち葉や雑草、コンパニオンプランツとして植えていた草花等を取り除き、土を掘り起こしやすくしておきます。
寒肥の効果
庭植えバラに有機質肥料の寒肥を施すると、土の中で徐々に分解され、活動を開始する頃から肥料の効果で元気に成長して行くのです。
充分な寒肥を施しておけば生育中の追肥は肥料過多になりやすく必要無いとも言われています。
寒肥はバラの株元の周囲20~30センチに、深さ30センチ程の溝を掘り肥料を施し埋め戻します。
土を掘り起こす事で水はけが良くなると共にコガネムシ等、害虫の幼虫がいないか等の点検にもなります。
寒肥の配合成分
バラや植物に必要な栄養素は、葉や茎、枝の成長に必要な窒素(N)、花や根の充実に必要なリン酸(P)、植物の体内バランスを保つ為に必要なカリ(K)です。
寒肥には、3大栄養素をバランスよく配合し施します。
今回施した寒肥の一株あたり配合成分量
- 堆肥5リットル(土壌改良)
今回は、塩分が少なくフカフカの馬ふん堆肥を使用 - 油かす200グラム(窒素肥料)
なたね油かすを使用 - 骨粉200グラム(リン酸肥料)
3種類をブレンドして株周囲の溝に蒔きます。 - 熔成リン肥200グラム(リン酸肥料)を上から蒔き土を被せます。
寒肥作業の終わり
寒肥作業が終わった後は、雨による泥の跳ね返りを予防と野良猫の糞害を減らすために、草花をコンパニオンプランツとして植える予定です。
草花の種類によっては、寒肥作業で株や球根を掘り起こすのをためらう場合もありますが、そんな場合には数ヶ所の穴を掘って寒肥を施す年もあります。
鉢植えバラの植え替え作業
鉢植えバラには、ミニバラや挿し木で増やしたハイブリットティーローズ、つるバラまで様々な種類があり、鉢の大きさも6合鉢(18センチ)から10合鉢(30センチ)まで40鉢程になります。
植え替え作業は、多数なだけにすべてを一気に行わないと億劫になってしまいます。
予め大量の新しくブレンドした培養土を作り、掘り起こしたバラを効率よく植え替えて行きました。
植え替え作業の手順
効率よく植え替えるための手順です。
- 新しい培養土を多めに準備する。
- 乾燥した土の植え替えるバラを10鉢程並べる。
- 鉢をふるいにかける金網に載せ、表面の土や苔、雑草をふるいにかける。
- 土を崩しながら根を傷めない様にバラ苗を取り出す。
- ふるいの上でバラ苗の古い土や雑草根、増えすぎた根等の処理をする。
- ふるいの上で鉢に残った土や古根、軽石等を選り分ける。
- ふるいに掛けた粗い土と細かい古い土は別々にしておく。
- 土を取り除いた鉢や軽石を綺麗に水で洗う。
- 10鉢程、3~8を繰り返す。
- 綺麗になった鉢の鉢底に軽石を敷き、新しい培養土を浅く入れる。
- バラ苗の株元を持ち、鉢に入れ、株元が鉢の上端になるまで培養土を追加する。
- 細い棒で鉢の外周や根に培養土が密着するように軽く付き込む。
- 鉢をトントンと2~3回地面に押し当て、培養土を密着させる。
- 鉢の上端から1センチ位まで培養土を追加する。
- 1~14を数回繰り返す。
以上が今回行った植え替え作業の手順でした。
数が多いので数日に分けて行いましたが、大変な作業でした。
古い土は別々に保管して、草花等の用土に利用する予定です。
植え替え培養土の成分
今回は有名なバラ園芸店のバラのオリジナル培養土を40リットル程購入したのですが、すべてのバラの植え替えには足らず、赤玉土等を追加して使用しました。
バラ園芸店のバラのオリジナル培養土に含まれる成分
- 調整ピートモス
- 赤玉土
- 日向土
- ハスクチップ
- 粉砕モミガラ
- パーライト
- 鹿沼土
- 草炭
補足成分
- 調整ピートモス
- 赤玉土中玉
- 馬ふん堆肥
バラ専用の培養土で、今年の成長が楽しみです!
最後に
冬の寒肥や植え替え作業は寒さや腰の痛み等辛い時がありますが、必ず見事な花や香りで行き交う人を和ませてくれます。
バラの花が咲き誇る季節は、辛い作業をやって良かったと思える季節でもあります。