正座の痛みで分かる変形性膝関節症

変形性膝関節症が進行すると、正座ができなくなりますが、膝関節を曲げられる限界まで深く曲げる正座は、痛みから膝の異変に気づきやすく、改善の目安にしやすい動作と言えます。

関節の変形度合いで分けられる、変形性膝関節症の進行度について紹介します。





変形性膝関節症の進行度

変形性膝関節症の進行度は関節軟骨のすり減りや、変形度合いによって、進行度が1~4のステージに分けられています。

進行度1(ステージ1)

正座をすると、こわばりとだるさを感じる

変形性膝関節症の段階的症状では前ぶれ症状にあたります。

正座をする時に、こわばりや違和感を感じ、だるくなりますが、痛みは殆んどありません。
あってもごく軽い痛みです。

関節軟骨の変形度合い

関節軟骨の変形も少なく、衝撃から骨を守る軟骨が柔らかくなっています。

改善方法

ステージ1の段階では、体操やウォーキング、水中ウォーキングなどで、筋力をあげる事が効果的です。

進行度2(ステージ2)

正座をする時にだけ痛みを感じる

変形性膝関節症の段階的症状では初期症状にあたります。

正座をする時に痛みますが、正座中は痛みません。
歩き出す時に痛む事もありますが、動作の最初に痛むスタートペインの症状です。

関節軟骨の変形度合い

軟骨の弾力性が低下して、衝撃から守るクッション機能が落ちています。

改善方法

ステージ2の段階では、体操や水中ウォーキングなどで、関節のアライメントを整えると、痛みの軽減に繋がります。

関節のアライメントを整えるについては、膝関節のアライメントを整えるをご覧下さい!

進行度3(ステージ3)

正座中も痛みを感じるが、伸ばせば痛みが無くなる

変形性膝関節症の段階的症状では進行期症状にあたります。

正座をする時や正座中も痛みがありますが、膝を伸ばしてあげると痛みが和らぎます。

関節軟骨の変形度合い

軟骨がすり減り、大腿骨と脛骨との骨の隙間が狭くなってきています。

軟骨を守るためにできる、骨のトゲ(骨棘)が痛む様になります。

改善方法

炎症があり腫れがある場合には、湿布などで冷やし、炎症を鎮める事が先決です。

安静を心がけますが、痛みが酷くならない程度の軽い体操をしながら、膝関節のアライメントを少しづつ整える努力が、痛みの軽減に繋がっていきます。

進行度4(ステージ4)

正座ができず、常に膝が痛む

変形性膝関節症の段階的症状では末期症状にあたります。

安静にしていても痛み、膝を動かす事ができなくなります。

関節軟骨の変形度合い

関節軟骨がすり減って無くなり、骨のトゲ(骨棘)も大きくなっています。
靭帯や半月板の損傷も起こり、筋力の低下も著しくなります。

炎症による腫れから熱を持ち、水がたまる場合もあります。

改善方法

体操など、自分で治す事はできなくなります。

人工関節手術や関節軟骨の再生医療など、専門医による治療が必要になります。

最後に

ステージ4まで放置していては、専門医による治療以外に治す方法はありませんが、ステージ3の状態でも、体操をして膝関節のアライメントを整えると、痛みを軽くする事は可能です。

自分で治す強い意思と努力が、膝の痛みが無くなる結果に繋がります!
諦めず、頑張りましょう!