65歳からは高齢者?

65歳の誕生日から、たとへ若々しく50代に見えても高齢者扱いの線引がされ、証明書や高齢者特典を受ける各種申請書等には、身分証明書の提示を求められます。

見た目で判断されショックを受けた女性の話に、思わず笑ってしまった笑えないエピソードと見た目について考えます。





見た目判断のエピソード

老け顔から見た目で判断

人は誰しも初対面の人を見た目で判断しがちですが、65歳を過ぎた時点で高齢者として線引きされ、高齢者扱いにショックを受けたり、反面高齢者の特典を利用する等、都合の良い自分がいます。

先日来園したイングリッシュガーデンでは、入場する際に65歳以上の入場料が半額になるため、該当者は身分証明書の提示を求められます。

私も受付の女性に運転免許証を提示して年間パスポートを通常の半額で購入しました。

年間パスポートの受け渡しに少し時間がかかり、私の後ろでは3人組の女性が並んで待っていました。
3人組の女性の一人が運転免許証を持ちながら話し出しました。

見た目のエピソード(1)

ここからは関西弁での会話です。

「この前な!役所で身分証明書の提示が必要ですと書いてあった場所でな、運転免許証を持って受付の女の人に渡そうとしたんよ」
「そしたら免許証の確認もせんと、分かりますから結構ですと言われたんよ」

「失礼やと思わへん! ショックやったわー」

この話を聞いていた3人組の残り二人が思わず笑い出しました。
私も話は全て聞こえていたので話をしている女性の顔を見ました。
そして私も思わず笑ってしまいました。

この3人組の女性、どう見たって75歳前後のお友達という感じです。
女性の話は続きます。

「65歳以上と分かってもわざわざ免許証を出そうとしてるんやから一応受け取ったらいいと思わへん!」
「失礼やわ !」

又々笑いです。
でも話してる女性はいたって真剣そのもの
真剣に話している顔を見るだけで笑ってしまうのです。

失礼では有りますが、どう見ても65歳前後とは思えません。
身分証明書も必要ないかもしれません。

笑った女性と私は、自分の老いを認めたくない反面、見た目の老いに気付かず真面目に話す女性の姿が面白かったのです。
笑える話ですが、よく考えてみると笑えない話でも有るのです。

受付の女の人の何気ない発言は、相手を気遣っての発言か無神経な発言だったのかは分かりませんが、接客する側として相手の立場を考えれば、もう少し配慮の有る優しい対応が求められます。

見た目のエピソード(2)

私が50代の頃、仕事上で名刺を交換し合う同業者の交流会がありました。
その中で親しくなった男性は見た目で私より年上、 大きな会社の部長でした。

私は元来、童顔で若く見られる方でした。
最初、部長さんは大きな会社というだけで私に対して上から目線、言葉遣いも部下に話すような言葉遣いでした。
反面、私は年上と思い丁寧な言葉遣いで対応していました。

名刺を見ながら話が進むにつれ年齢の話になりました。
なんとその部長さん私より5歳以上年下でした。

部長さんの態度が一変しました。
名刺を見ながら、私を持ち上げるべく敬語で話し出したのです。

私は話もそこそこにその場を離れました。
その部長さん、髪の毛が薄くどう見ても私より年上にしか見えませんでした。

見た目の言動に注意!

私が仕事で出向いたお宅のお隣から、赤ちゃんを抱いたお母さんと、若いお祖母ちゃんらしき女性が私の仕事ぶりを眺めていました。
私は、親しみを込めてお祖母ちゃんらしき女性に「可愛いお孫さんですね!」と話しかけました。

すると、その女性は不機嫌そうな顔をして、その場を立ち去りました。
赤ちゃんのお母さんに、「ご近所の方です」と言われ 「アチャー 失礼しました!」
見た目と思い込みによる大失敗でした。

見た目で言えば、一見怖そうでどこかの組の人と思える様な風貌の人が実はとても優しい人だった。
一見おとなしく優しそうな奥さんに振り回されたとか
見た目だけの判断で相手の内面や性格まで決めつける事は避けなければ成りません。

高齢者を上手に受け入れる

気持ちが若い健康な高齢者

電車内で若い人から席を譲られ、年寄り扱いされたと憤慨する人もいれば、譲ってくれた方に配慮してその言葉に甘える人もいます。

私は、高齢者で線引きされても現役で仕事をし、一応納税もしていますので社会の一員としての自負はありますが、一般社会から見れば高齢者に違いありません。

自分では未だまだ若いと思っていても実年齢の進行を止める事は出来ませんが、気持ちの持ち方次第で高齢者を上手に受け入れるしか有りません。

実年齢以上に気持ちが健康であれば、見た目の年齢も変わり、老いを遅らす事は可能です。

最後に

今だに「ショックやったわー」と真面目に語っていた女性の顔が忘れられません。
ショックと感じる事を受け入れながら、少しずつ高齢者として慣らされて行くのでしょうか!

ショックを気にしない健康こそが、老いを遅らす楽しい老活と思えるのです。