コンビニオーナーのアリとゾウ発言

大手コンビニチェーンの店舗を経営するコンビニオーナーが24時間営業から深夜営業を取り止めた事が契約に反するとして企業とトラブっている事がニュースで取り上げられ、24時間営業の是非について議論されていました。

発端となったコンビニオーナーがニュースの取材に対して、企業とオーナーの立場をアリとゾウに例えて話されていました。アリとゾウ発言の意味や背景に有る問題点について私なりの感想です。




コンビニオーナーが深夜営業を取り止めた背景

深夜営業を取り止めたコンビニオーナーは契約違反を承知で勇気ある行動に出ました。

発端はオーナ夫婦とアルバイト店員で運営していたお店が求人難からスタッフが思うように確保出来ない所に、奥さんが癌の病気になり、オーナ一人で奮闘していました。

闘病中の奥さんが見かねて闘病中にも関わらずお店を手伝っていましたが、昨年帰らぬ人と成りました。オーナーは、奥さんが亡くなったのは無理をさせた自分が悪いと悔やんでいました。

その後も求人難の解消には至らず、コンビニ企業に深夜営業の取り止めを何度相談しても聞き入れてもらえず、逆に契約違反として違約金が発生する旨の脅しとも思える警告が発せられたのでした。

物理的に無理と判断したオーナ一は、深夜営業取り止めの強硬手段に出たのです。

深夜営業中止の張り紙がマスコミの目にも触れ、ニュースで取り上げられた事で、コンビニオーナーの苦難が世間に知れ渡ったのでした。

マスコミや世間に知れ渡った事で、コンビニ企業側も強硬手段に出る事を避け、運営方法の見直しを検討するまでに至っています。

同じ様な境遇に有る多くのコンビニオーナーから励ましの手紙をもらったオーナーは、世間やコンビニ企業に営業時間の見直し等の問題に一石を投じた事で、自分の取った行動が間違いでなかったと悟るのでした。

アリとゾウ発言への感想

ゾウの支配下で働くアリに取って大きさや力の差は歴然です。
アリは一匹では力を発揮出来ませんが、行列を作り懸命に働く事でゾウから気に入られています。

一匹が行列から逸れてもゾウには見えず、踏み潰されて一巻の終わりです。
ところが、今回一匹のアリが行列を乱した所、その後ろに別のアリ達が続き、別の行列を作り始めたのです。

ゾウが踏み潰そうにもマスコミや世間も行列に加わり、新たな行列も認めざろう得なくなったのです。
一匹のアリの力は微力でも、諦めず地道に訴えていれば、ゾウの足一歩を踏み止ませる力が湧いてくるのです。

ゾウはブランド力や経営ノウハウを高い目線からアリに押し付けていれば、やがてアリが疲れ果てるのです。
時には膝を折り、アリの目線で悩みを共有するゾウが生き残って行ける気がします。

契約書類やデータ書類

コンビニ問題はアリが契約違反を犯したとゾウに指摘されましたが、アリに契約違反や虚偽の報告をするゾウも現れました。

現代は人間同士の関係より契約やデーター等の書面や数字を信用する時代です。
契約やデーター等に私情や言い訳は通用しません。

しかし、分からない所での契約違反やデーターの改ざんは可能です。
コンビニの契約違反とは逆にオーナとの契約に違反する企業もあります。

賃貸マンションの運営する企業が契約内容とは違う仕様でマンションオーナーに契約違反をした問題

地震ダンパーのデーター改ざんでマンションや公共施設の免震性能に影響を与えかねない問題

厚生労働省のデーター改ざんで失業保険や労災保険等の過少支給から国の予算にまで影響を与える問題等
データーや書面だけを信用する風潮が社会問題を大きくしているのです。

最後に

今回、問題を提起したのは各自の立場で不正や理不尽な問題を考えて欲しいからでした。

アリ一匹でも諦めず地道に努力すれば願いは叶うと信じて行動を起こしましょう!