旬の筍

店頭に筍が並び始めました。
まだ小ぶりなため買い控えしていますが、我が家では筍とワカメ、焼き鯖の炊合せが定番で、筍と同じ位に焼き鯖に旬を感じています。

今年も予約をして、炊合せや生姜醤油での一杯が楽しみです。





筍と焼き鯖

子供の頃から食べ慣れた筍と焼き鯖は、今でも毎年ゴールデンウィーク前後に食べるのが恒例になっています。

日本海、小浜の近くの山奥で育った子供の頃、4月から5月にかけては筍ばかり食べさせられ、嫌々食べていた事を思い出します。

家の裏山に筍がどんどん生え、放置すれば竹に成ってしまうため、面白い様に筍取りをさせられました。

筍の先端の柔らかい部分は美味しいですが、竹に近いような固い部分も無理やり食べさせられましたね。

子供の頃には嫌いだった筍も懐かしさのあまり、子供を連れては筍掘りに行っていました。

ところが、集落に人が少なくなると筍を掘る人が少なくなり、竹藪がどんどん増えていき、その後野生の鹿や猿、猪が増え、猿が筍の先端だけを食べ たり、猪が掘り返したりと荒地になり、次第に竹藪も少なくなっていきました。

とうとう、筍が取れる旬の時期にも、筍が生えず、取る事ができなくなりました。

不思議なもので、あれだけ子供の頃に嫌いだった筍が取れなくなると、懐かしさのあまり買ってでも食べたくなるのです。

焼き鯖

焼き鯖は日本海、特に小浜の名物です。

5月のゴールデンウィーク前後の焼き鯖は程良い脂が有りあっさりと食べられます。

スーパーなどで焼き鯖を見つけると思わず買ってみるのですが、小浜の焼き鯖とは全く違って身がパサパサだったり油っぽかったり美味しくありません。

小浜の泉町商店街では、竹串焼きにした鯖を焼いている香ばしい匂いが漂い食欲をそそられます。

毎年直接買い付けが出来ない場合もあるので、電話予約して送ってもらっています。

私や家内は焼き鯖と筍、ワカメの炊き合わせや生姜醤油で食べるのが大好きですが、子供達は焼きサバ以上に鯖のへしこが大好きです。

鯖のへしこは鯖をぬか漬けにした食べ物で、好き嫌いはありますが我が家では、子供が小さい頃からだけ食べていたため、この時期が来ると食べたがります。

このへしこもスーパー等でも買う事は出来ますが、やはり小浜の各お店で漬けられたへしこは少々高めでも身の締まり方や味が全然違います。

電話注文の場合、一匹と言う訳にもいかず、焼き鯖とへしこを大量に注文し、懐かしがる親戚に裾分けしたりしながらかなりの出費になります。

それでもこの時期には無性に食べたくなるのです。

お寿司や刺身、焼肉はいつでも食べられ、 滅多に食べなくてもご馳走感覚がなくなってきましたが、旬の時期にだけ食べられる筍と焼き鯖の炊き合わ程、贅沢なご馳走なのです。

最後に

今や夏野菜のトマトやキュウリでも1年中食べられ、季節感が無くなってきました。
スーパーの焼き鯖や水煮の筍であれば年中食べられますけど・・・

今年もゴールデンウィーク中に久しぶりの田舎と焼き鯖とへしこの買い付けに行く予定です。

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